杭柱一体工法
ECS-TP
エクス・ティーピー工法
特許取得 第5702410号
NETIS番号:KT-160127-A
ECS-TP工法(杭と柱の接合工法)
東京都建設局 新技術登録:1801006
基礎と柱をボルトで留めるだけ!
シンプルでコストパフォーマンスに優れた基礎システム
三誠のECS-TP工法は、従来の基礎の施工プロセスそのものを見直すことで、設計基規準で考慮される構造クライテリアを満足した上で、 工期を大幅に短縮することに成功し、コストダウンと性能維持を同時に実現しました。 また、施工がシンプルで非常に容易なため、難しい現場にも安心して用いることができるというメリットがあります。これまでも、「傾斜地に堆肥舎を建てる」「駅舎の外側から新たに屋根を掛ける」「鉄骨の懸造りを造る」といった通常難しいとされてきた先駆的なプロジェクトで採用されています。
Why ECS-TP?
「超短工期」と「超コスト削減」の実現
従来の工法は杭と上部構造物を別々に計算し、それぞれを剛強なコンクリート基礎を介して接続していますが、ECS-TP工法は基礎を排し、杭と上部構造物とを直接フランジ接合するという斬新な工法です。このため、一般的な基礎矩体工事等の工程を省くことができ、「超短工期」の施工を可能にします。結果として、大幅なコスト削減にも繋がります。ECS-TP工法は、規模が大きいほどコスト面で実力を発揮します。下表は小型店舗(S造平屋・6m×6m2スパン)での実施例です。23,000円/㎡のコストダウンを実現しました。
How To Use
基礎杭トッププレートに現場で空けた孔と上部の構造体のベースの穴の位置を揃えます。そこに高力ボルトを通して締めれば完了です。基礎のフーチングは必要ありません。これまでにない明快でスマートな施工方法です。
1
杭芯・杭逃げ芯墨を設定
杭芯と、杭逃げ芯墨(杭芯より500mm以上、1000mm以内)で設定します。捨てコンクリート上等が理想ですが、ない場合はプレート・合板べニア・レーザー計測機等を用います。
2
貫入位置確認
下杭を1m程度貫入させ、水平位置の測定を随時行い、位置を修正します。水平位置の誤差は±5mm以下とし、修正方法として杭を上下させながら位置決めを行います。
3
回転圧入
垂直性を適宜確認しながら回転埋設していきます。ズレが生じた場合は逆回転させて引抜き、施工し直します。発生残土がなくエコロジーです。
3
貫入位置確認
下杭を1m程度貫入させ、水平位置の測定を随時行い、位置を修正します。水平位置の誤差は±5mm以下とし、修正方法として杭を上下させながら位置決めを行います。
5
ボルト位置墨出し
レベル止め後、トッププレート治具を外し、ボルト位置を墨出しします。水平位置の誤差は20mm以内とします。トッププレート天端レベルも測定して記録します。
6
ボルト穴開け
マグネットドリルで穴開け機を据え付け、ボルト墨出し位置にセンターピンで穴開けを行います。
※原則として元請(鉄骨ファブリケーター)にお願いしています。
7
孔あけ
杭打設後に柱杭接合ボトルの孔あけを行うため、正規位置に柱を建て方できます。ボルト孔をあけたあと、杭頭レベルに応じてフィラープレートを敷設します。
8
接合
トッププレート上に上部構造物鉄骨柱ベースを設置し、所定のボルトで接合する。
9
施工完了
上部構造物の鉄骨建入直しを行い、梁、柱のボルトを本締めする。
F&Q
長さ1~2mのプレート付上杭を準備します。所定の下杭、中杭を施工し、ヤットコ(雇い杭)で支持層上端を確認し、高止まりする場合は支持層に所定長さを根入れした場合の高止まり長さを計算します。高止まりする場合は、逆回転で下杭、中杭を引上げ中杭(または下杭)を計算した長さだけ切断します。切断後、上杭を接続し打設します。
原則として元請(鉄骨ファブリケーター)にお願いしています。
杭頭トッププレートのボルト穴あけは、杭打設後に現場で行うので、柱建方位置はずれがありません。ただし、杭がずれた場合、杭と柱は偏心します。
標準管理値は鉛直方向は0~-10mm以内です。高止りとなるプラス方向の誤差は認めていません。
標準管理値は水平方向±20mm以内です。柱心との偏心20mmは設計時に見込む必要があります。
下杭、中杭の施工はG-ECS工法と同じです。上杭は杭頭プレートが付いた状態で打設するので、打設用治具をつけて打設しますが、管理方法は同じです。
一般の鋼構造建築物と同様に、土間コンクリート上に壁脚受けの腰壁を立ち上げるかまたは壁脚位置に受けの鋼材を流します。
確認機関および適判機関は、既に確認および判定をしていただいた機関が各地にありますので、三誠にご相談ください。初めての機関では、事前に工法の説明をしておいた方が無難です。
玉石が混在する等、高止りの可能性の大きな地盤は適しているとは言えません。ただし、先行掘削等レベル止め出来る方法を別途考慮すれば、施工可能です。
杭径、杭長の決定および地盤・杭部分バネ入力データ作成です。また、計算結果を基に杭頭プレートの計算および杭支持力検定比、杭体応力の確認をします。
杭頭プレートと柱脚ベースプレートは保護のため、原則としてコンクリートで根巻します。
杭頭固定度は、一体解析する場合には不要です。上部構造と基礎構造を切り離して別々に計算する場合に必要な係数です。柱脚-杭頭接合部の固定度を求めることは難しいので、実務的には杭頭固定と杭頭ピンの両ケースで杭体の安全性を確認します。
柱-杭一体解析は、杭をモデル化した地下階の節点に水平バネを設定できるソフトでは計算可能です。
原則として杭を地下階の柱としてモデル化し、杭と上部構造を一体として解析する方法としますが、軽微な建物では杭と上部構造を別々に解析することも可能です。
計算ルートは、ルート1-1~ルート3まで全て可能です。
原則として、地中梁もフーチングも必要ありません。ただし、通常保護のためにプレート部をコンクリートで覆います。
鋼構造の建築物で、規模は特に規定していませんが、2階建以下を推奨します。3階建以上ではRC造またはS造の1階梁が必要となる場合があります。
また、鋼構造の工作物等にも適用できます。
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